NEWS
ニュース
ライプツィヒキャンプ7日目。前日の午後は、午前中の走り込みの影響も考慮して、ラフティングやRBライプツィヒのホームスタジアムであるレッドブル・アリーナの見学ツアーを行なった。
ラフティングは、仲間と協力しながらパドルを漕いで進むアクティビティ。郊外の人工コースを訪れた選手たちは、始まる前こそ疲れを表情に出していたが、講習後にいざボートに乗り込むと、歓声をあげて激流を下っていった。
インストラクターの指示に従い、声と力を合わせて難しい局面を乗り越える。これも、結束力を高めるチームビルディングの一つだ。
7月3日の午前練習は室内トレーニングを終えた10時過ぎからスタートした。フィーリングを確かめるパス練習、ヘディング、軽いコンタクトを入れてのボールキープで体を温めたあとは、ピッチを移動してフィールドの縦を13秒で5本走る。その後は2グループに分かれてトレーニング。5対5対5で攻守が入れ替わるミニゲームに励むグループの反対側では、10人でのプレスの掛け方を反復練習している。
フォーメーションを組み、ボール、スペース、相手選手の優先順位で、どうやってプレスをかけるのか、どのポジションの選手が飛び出すのか、サイドバックはいつ高い位置まで出るのか、ボールが逆サイドに展開されたときのスライドの仕方、SBの絞り方などを確認。前線から最終ラインまでの10人全員が連動できるように繰り返していた。
ナルシス・ペラッチ・ナダル監督が身振り手振りも駆使し、大きな声を出して選手たちに伝えている。「もう何も言わない。みんなのコミュニケーションでやってみよう」という場面もあり、全体的な守り方が少しずつチームに浸透している印象だ。
時計が12時を回っても監督の熱量は落ちず、最後は12分間のゲームで締め括られた。しかも、インテンシティは100%。当然、選手たちからは自然と声が出て、激しく攻守が入れ替わった。
ガブリエウと西尾隆矢の息の合ったコンビネーション、小林柚希のテクニック、カウアン・ディニースの大胆な攻め上がりがあり、杉本健勇や豊川雄太もはつらつとプレー。スファナット・ムエアンタ(バンク)と尾崎優成の意地と意地がぶつかり合うスピード勝負も見応えがあった。
2部練習の合間の休憩時間は長くない。それでも、ブラジル人選手たちには笑顔がある。会えば陽気に挨拶し、上原レオナルド通訳をまじえた笑い声が聞こえてくる。
カウアンも「2部練習、3部練習をこなしているので疲労が……」と言いながら、「タフな状態でサッカーに向き合えています。今の厳しさ、苦しさを絶対に次のシーズンに生かしたいですし、自分たちを強くしてくれているはず」と、前向きな姿勢を見せている。
ブラジル人選手はみな明るく、タフだ。
「国民性や文化的背景もあるかもしれませんが、その場を賑やかにするのがブラジル人の特徴ですからね。ただ、楽しく笑っているように見えるかもしれないですが、練習中は真剣ですし、集中してやっています。全員がオンとオフを切り替えて、このキャンプにフォーカスしているから楽しく見えるのかもしれません。実際、キャンプができる幸せを感じていますし、ハッピーな気分で前に進めています」
そう言いながら充実した表情を見せるカウアンは、「初めて」指導を受けるスペイン人のペラッチ監督の下、インサイドハーフでプレーを続けている。昨年、ブラジルのクラブでシーズン途中から経験したと言うが、本職はボランチだけに、慣れ親しんだポジションではない。
「自分だけじゃなく、チーム全体が新しいことを学んでいる最中です。そして、目標は一つ。J1昇格しか考えていません。このキャンプで100%以上の力を発揮した選手がポジションを掴み取れると思うので、アピールしたい気持ちはありますが、みんなで力を合わせて成長できたらと思います」
インサイドハーフに求められる役割は理解している。
「攻守両面で約束事があり、組織的なプレーが必要だと感じています。自分の場合、積極的にペナルティエリア内に進入していくこと、片方(のインサイドハーフ)が深さを取ったときにカバーすることなど、課せられる役割はあります。ただ、大事なのは試合の流れを感じて、自分の判断で動くことだと思います。迷うことなく自分の持ち味を出すことが、チームの勝利につながるはずです」
明治安田J2・J3百年構想リーグでの自身のパフォーマンス、そしてチームの成績には満足しておらず、「悔いはないですけど、もっとやれたと思う」と振り返る。
だからこそ、新シーズンではしっかり結果を残して、ファン・サポーターの期待に応えたい。
「ハーフシーズンでは、結果を残せなかったのにつねに熱い後押しをしてくれました。スタジアムまで足を運んでくれるファン・サポーターには感謝の気持ちしかありません。新シーズンにおいて、自分たちが何を目指しているのか、何をすべきなのかは十分にわかっています。いつものお願いですが、一緒に目標を実現するために応援よろしくお願いします」
22歳のブラジル人MFは、大宮のJ1昇格しか考えていない。CK、FK、スローイン時の攻撃と守備を確認した午後の練習でも、懸命にグラウンドを駆け回り、新たなチャレンジを続けていた。
- チーム
