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【ライプツィヒキャンプレポート】小島幹敏に芽生えた変化「あの悔しさだけは覚えていたほうがいい」

ライプツィヒキャンプ6日目。この日の練習は午前中のランニングのみ。

ほぼ全員が「サッカー人生で一番練習している」と口を揃える状況で、1000mX6本を走り抜くハードなメニューが用意された。



選手たちは室内でのトレーニングを終え、10時過ぎに人工芝のピッチに集合した。奥村拓真フィジカルコーチが先頭に立って声をかけるなか、笠原昂史、志村滉、トム・グローバーを除いた24名が61組の4グループに分かれてスタートを待つ。

若林学歩は、RBライプツィヒU19の練習に参加。午後にチームに戻った際には「モトさん(川原元樹ヘッドオブゴールキーピング)もドイツで指導してきたので、練習内容に大きな違いはありませんでした。だけど、すごく刺激を受けましたし、めちゃめちゃ楽しかったです」とうれしそうだった。そうした経験を積めるのもレッドブルサッカーネットワークならではの大きな魅力だろう。



ランニングメニューは、サッカーコートの外周を3周(約1km)1周ごとにペースを決め、1本目から3本目までは徐々に速くなり、4本目から6本目までは徐々に遅くなるというルール。タイムを守りつつ走って、ラストの1本は全員が全力で駆け抜けた。

どのグループも四隅に置かれたマーカーの外をきっちりと周り、声を掛け合って厳しいトレーニングに励む。とりわけ西尾隆矢は積極的に声を出し、グループ全体で目標タイムを達成しようと声をかけるなど、卓越したリーダーシップを発揮していた。

若い選手たちには軒並み走力があり、マギージェラニー蓮とエドワード真秀は驚異的なスピードで周回を重ねていく。とはいえ、マギーと同グループだった山本桜大と関口凱心も意地を見せ、最後は3人ほぼ同時と言っていいほどの僅差でゴールに飛び込んでいる。

ブラジル人は明るい。インターバルでは笑い、走り終わった瞬間には歓喜の声があがる。ガブリエウ、カウアン・ディニース、カプリーニとも「チョットツカレタ」と言いながら状態は良いようだ。

小島幹敏に、走ることの重要性を聞いてみた。

「昨日までは(走る)量よりも質だと思っていたんです。でも、今そこで島さん(島田裕介コーチ)から言われたんですけど、30歳を越えると体がキツくなる。それならば、これぐらいの量を走り込んだほうがいいんじゃないかって。なるほど、そういう考えもあるなって納得させられました」

小島は917日に30歳になる。今季の最年長は笠原で、杉本健勇、豊川雄太、ガブリエウと続き、1996年生まれの小島は5番目のグループとなる。

若い選手の可能性に懸ける傾向が強いレッドブルグループにおいて、30代はベテランの域。石川俊輝が引退し、和田拓也はチームを去った。変化のスピードを感じ、年齢に対する危機感もある。

「クラブがものすごいスピードで変化していることに対する不安は、たぶんみんな少なからず感じていると思います。10代の選手がどんどん増えて、国内外からたくさん良い選手が入ってきている。その一方で30代の選手たちが減ってきているので、自分もカウントが始まってる感じがします()

実際、明治安田J2J3百年構想リーグで小島の立場は絶対ではなかった。2024年に全試合フルタイム出場を果たし、J3ベストイレブンにも選出された男が、メンバー外や途中出場を経験した。

「試合に出られなかった悔しさは、やっぱりありますよ。試合に出ることに慣れちゃうのは良くないこと。ナニクソってメンタルでプレーしたほうが良いパフォーマンスを出せますから。メンバーを外れた悔しさを忘れることなく、力に変えてプレーするのは大事なことだと思います。俺にも負けたくないって気持ちがありますからね。サッカーをやってる限り、その気持ちがなくなったら終わりじゃないですか。相手との1対1の場面だってそう。負けてもいいやなんて思ったら終わりです。だから、プレーできなかったあの悔しさだけは覚えていたほうがいい。絶対に」

そんな小島は、新たにチームを率いるナルシス・ペラッチ・ナダル監督の下、右のインサイドハーフに挑戦している。慣れ親しんだボランチやアンカーとは求められることが異なり、試行錯誤のライプツィヒキャンプとなっている。



「外国人監督の下でやるのは初めてですし、新たなポジションというか、あまり慣れないようなところでプレーしているので、まずはうまくフィットできるように頑張りたいです。初めてづくしですが、30歳を前にした新たなチャレンジということで、集中して調整したいです」

いつもどおりのクールな表情と飄々としたコメント。しかし、その裏には熱い魂が隠されている。

「次のシーズンは昇格を懸けた1年間のリーグ戦です。個人的にもチームとしても熱量が変わってくると思うから、なんとか結果を残してJ1に上がりたい。30歳を過ぎて活躍している選手はたくさんいるし、日本代表に選ばれる選手もいますらからね」

小島も他の選手と同じく、ライプツィヒの地で徹底的に自分を追い込んでいる。ひたすら走り、新しいポジションと向き合い、何かを掴み取ろうとしている。新シーズンが始まる8月には、これまでとは一味違う背番号7の姿が見られるかもしれない。

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