明治安田J2リーグ 第11節
2025.4.25 [FRI] 19:00 NACK

大宮

  • 67' 藤井 一志
1 - 0
0 前半 0
1 後半 0

札幌

試合経過
相手は手練れの多い札幌。 “最初”から“最後”まで果敢に挑む
9年ぶりにJ2の舞台に立つ札幌との一戦。札幌は10試合を終えて17位と低迷しているが、昨季まで8シーズンに渡ってJ1を戦い抜いてきた実績と経験がある。

青木亮太、髙尾瑠、高嶺朋樹は、そろってJ1で130試合以上の出場歴を誇る。ここまでは途中出場の多い長谷川竜也、荒野拓馬も百戦錬磨の強者と言っていい。目の前の試合、目の前の相手に全力でぶつかる大宮の姿勢は、今節も変わらない。

今季から新たに札幌を指揮する岩政大樹監督は、ミハイロ・ペトロヴィッチ前監督が7年をかけて確立したスタイルの「進化と前進」をテーマに、攻撃的なサッカーを志向している。その一方で失点の多さが目立ち、ここまでクリーンシートは1試合のみ。17失点はリーグで3番目に多い。開幕当初に用いた3バックから4バックにシステムを変更して失点は減りつつあるものの、つけ入るスキは少なくない。

札幌はここまで、立ち上がりと終了間際の失点が多い。試合開始15分までと76分以降の失点が計9点。総失点の半数以上を占める。失点シーンを振り返ると、相手に対する寄せや体の向きが甘く、ゴール前に人数を割きながら防げていない場面が散見する。ホームゲームを戦う大宮は、キックオフから果敢に襲いかかることで先制点を奪い、追加点を決め、決定力のある交代選手の力も借りて終盤に突き放したいところだ。

大宮は、相手ゴール前で複数人が関与する組織的な崩しや、素早い切り替えから時間をかけずに攻めるショートカウンターを磨いてきている。たとえゴール前に守備ブロックを築かれたとしても、泉柊椰には単独あるいは連係から守備網を突破するドリブルがある。歓喜の瞬間は、きっと訪れる。

(文:粕川哲男)

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監督コメント
札幌は上のステージでやっていたチームですし間違いなく強いので、しっかりとチームをとらえてゲームをしていかなければ難しくなると思っています。どのポジションにもこの市場の中では価値のある選手が揃っていますし、全般的に質が高くて強いチームだと思っています。

秋田戦、今治戦とアウェイが続いて、次はまたフェーズや臨み方も変わってきますが、アウェイが2つ続くのはスケジュール的にはあと2回あって、1回は思い切り間隔が空くので実質的には1回で、アウェイ連戦をどう乗り切っていくかということがこの秋田戦、今治戦のテーマでした。最高強度のチームとのアウェイでの対戦が最初に2つ来た中で、我々らしく圧に対して屈することなく圧でしっかり返すことができて、そこはチームの根幹のところなのでそれを確かめることができたというのはあります。ただ、札幌戦はまた全然別のフェーズで、質が高く個人的にはJ1の上のレベルでやっていた選手ばかりなので、そういう意味ではしっかりとまた別の準備をして臨みたいです。

札幌戦に関しては、ゲームのフェーズがはっきりするというか、我々がしっかり受けなければいけない時間や状況も来ますし、逆に我々のが押し込む状況も来ますし、やり合う状況も来ると思います。そこに対するマインドセット、心構えだけはちゃんと持っておかなければいけなくて、ちょっと入られたからオタオタしたりとかちょっと攻め込んでいるからフワッとしたりとか、そういったことがないようにしっかり準備して入っていきたいと思います。

10試合が終わって悪くはないですし、かといって最高でもないですし、ただフィニッシュが一番大事だと選手には話しています。大筋では間違った方向にはいっていないのですが、口で言ってもダメで結果や体感で感じなければいけないので、「変な方向に入っていないよね」という話は全体で確認してまとめています。

ホームでの声援は本当に力になっていて、我々がアグレッシブなプレーをすれば即反応してくれますし、それで選手がなんでもやれるような感覚を得られているのは事実なので、感謝しかないですしこれからもお願いしたいです。

出来上がったチームは別ですが、リーグ前半戦は基本的にはラージグループの中で競争をしながら終盤に向かっていくというチームの作り方をしていますので、誰がどう出てもということは選手には常に問いかけていますし、札幌に対してまずはチームの最大値が出せるような組合せで臨んでいきたいと思います。

連戦と言えど1試合1試合なので、2試合先とか3試合先を見るのではなくて、1ゲーム1ゲームということはチームで統一しています。ヨーロッパに出て行ったらこれが永遠に続くという話はよくしていて、向こうでは当たり前なので、淡々とやっていくつもりです。
選手コメント
前節の今治戦は後半のスタートからの出場になりましたが、相手の2トップがストロングだということはわかっていましたし、そこをしっかり抑えることが自分の役割だと思って試合に入りました。無失点で終われたことはよかったと思いますが、勝ち切ることができなかったので、後ろはこのまま続けてあとは点が取れればと思いますし、次の札幌戦は必ず勝ちたいです。

相手の2トップはシンプルに体が強かったですが、そういった相手に対してどう対応していくかという部分で、駆け引きであったり頭を使うことが大切になってくるなと身をもって感じた部分もありましたし、次に対戦する札幌にも似たような特徴を持った選手がいるので、シンプルな能力の部分で負けないこともそうですが、そういった駆け引きの部分でも上回りたいなと思っています。

札幌はずっとJ1でやっていたチームですし、パワーはあると思うのでしっかりリスペクトしながら戦っていければと思います。自分たちは去年J3にいたチームなので、去年までJ1にいたチームと対戦ができるという部分ではチャレンジャー精神を持ってやっていきたいです。

ホームでの試合は勝手にパワーが入るというか、サポーターの皆さんの声援が本当に力になっていて結果も伴っているので、それは継続していきたいです。アウェイは難しい部分があったり慣れない環境の中でプレーしなければいけないので、より強い気持ちが必要になってくるなということは去年から思っています。ここからはまた連戦になりますが、やっぱり総力戦になると思います。11人だけで勝てるわけではないですし、全員でしっかり戦って、この連戦でいかに勝点を取れるかが大事になってくると思っています。
今治戦はシャドーでの出場でしたが、自分たちがもう少し高い位置でボールを奪うことができればもっと高い位置から攻撃できたと思いますし、もっと追い込んでボールを取り切る部分などは回数を増やしていかなければいけないなと感じた試合でした。シャドーとして、ファーストディフェンスの部分でプレッシャーのスイッチを入れることと、コースは限定できていても前の2トップが強力だったのでそこへのボールの質を落とさせることを意識していましたが、もう少し質や回数を下げることはできたのではないかと思っています。チームとしてはあのような強度の中でゼロに抑えたということは大事なことですが、それで点を取ることができなかったというところは、まだまだ成長しなければいけないと感じました。

毎試合が決勝戦のつもりで戦っているので、今週も札幌戦に向けてその準備をやり続けています。相手どうこうよりも、僕たちは常にチャレンジしていく姿勢を持ち続けなければいけない立場で、自分たちから仕掛けることもそうですし、攻撃だけではなく守備でもそういった姿勢を大事にしているので、それを相手にぶつけるだけかなと思っています。

ここまで10試合を戦って、簡単な試合やラクな試合はもちろんないですし、それは去年のJ3でも一緒でギリギリの戦いの中で一つひとつ勝つことだけを考えてやり続けているので、もちろん強度や質は高くなっていますが、考え方は去年と大きくは変わっていないのかなと思います。

NACKの雰囲気というのは、僕たちにとってはすごくパワーになりますし、相手がプレーしにくい空気感を作ってくれているのは間違いなくスタジアムに足を運んでくださる方々のおかげです。去年以上に一緒に熱く戦ってくれていることを僕たち選手も感じていますし、やっぱりスタジアムが一体となってチームが一つになる強さというのは、バラバラで戦うよりも間違いなく強いチームになるので、僕たちは結果で応えられるような準備をして、プレー、姿勢で示していかなければいけないと思っています。
メンバー

スターティングメンバー

86'
86'
86'
62'
68'

控えメンバー

86'
86'
86'
68'
62'

監督

長澤 徹

スターティングメンバー

GK 21 中野 小次郎
DF 2 髙尾 瑠
DF 15 家泉 怜依
DF 6 高嶺 朋樹
DF 31 木戸 柊摩
46*'
MF 10 宮澤 裕樹
59'
MF 47 西野 奨太
86'
MF 14 田中 克幸
FW 33 近藤 友喜
72'
FW 20 アマドゥ バカヨコ
FW 7 スパチョーク
72'

控えメンバー

GK 1 菅野 孝憲
DF 4 中村 桐耶
DF 25 大﨑 玲央
MF 8 深井 一希
59'
MF 16 長谷川 竜也
72'
MF 27 荒野 拓馬
46*'
MF 30 田中 宏武
FW 13 キム ゴンヒ
86'
FW 71 白井 陽斗
72'

監督

岩政 大樹
試合詳細
8 シュート 9
13 GK 13
10 CK 5
12 直接FK 10
0 間接FK 0
0 PK 0
試合データ

主審

須谷 雄三

副審

阿部 将茂

副審

松本 康之

第4の審判員

田邉 裕樹

入場者数

11,222人

天候

曇時々雨、無風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

19.1℃/59%

HIGHLIGHT

豊川投入で流れ一転、藤井の豪快ボレーで接戦制す
明治安田J2第11節は、札幌を相手に迎えるホームゲーム。金曜開催だが、観客数は1万人超。四方のスタンドが観客で埋まった。ここまで6勝2分2敗で、順位は自動昇格圏内の2位。ホームゲームは、3勝1分で負けがない。勝利を挙げ、ホーム無敗を貫きたい。

試合は、序盤から両ゴール裏の声量に応えるように、球際で激しい争いが見られた。どちらもシュートを打てないまま12分が過ぎたが、攻撃では、GKを使った自陣の数的優位によるパス回しから縦パスを仕掛けて前進。ガブリエウは最終ラインから長距離スルーパスを狙い、安光は、右サイドでボールも自身の位置も前に運び、MF谷内田は中盤から斜めのパスで相手守備網を切り裂いた。

今季リーグ初先発の安光は、緊張していたというが「ルヴァン杯は、チームの結果も自分のプレーも悔しかったので、すごく高いモチベーションで入った。チームのスタートラインにやっと立てたという気持ち。チームが一番大事にしているハードワークを自分も出せたと思う」と話したとおり、時間を経る毎に存在感を強めていった。

20分、谷内田と杉本のパス交換で中央を進むと、杉本が右からクロス。飛び込んだ泉には合わなかったが、ボールを拾った下口が左からクロス。ようやくゴールに迫ることができた。ここから相手に脅威を与えることができるようになり、縦の推進力が増した。敵陣でのプレスも機能。中盤でボールを奪い返す場面が増え、波状攻撃を繰り出した。

33分には、ハーフウェーライン付近で縦パスをカットしてショートカウンター。小島が鋭いミドルシュートを飛ばした。前半のCK回数は8対1。37分には左CKのこぼれ球をガブリエウがボレーで中央へ送り、市原が飛び込む決定機もあった。

試合のペースを完全に握っていたが、後半に入ると札幌のパス回しにプレスが機能しなくなり、押し込まれた。53分、61分とカウンターやサイドチェンジからシュートを打たれたが、GK笠原の好守で辛くもしのいだ。

なかなか攻撃場面を作れない中、62分に豊川を投入。布陣を4バックに変更すると、流れが一転した。長澤監督に狙いを聞くと「攻守(両面)。我々はRB(グループ)なので、どちらも攻撃」と話したが、攻撃の始まりとなるボール奪取の狙いを整理する形となり、豊川が前線からプレスをかけると、呼応するように下口や谷内田が守備のテンポを上げた。

64分には縦パスが相手GKまで流れたが、相手に余裕を与えることを嫌い、下口が猛然と追いかける場面もあった。下口は「トヨ君(豊川)は、チームにエネルギーを与えてくれるし、チームの士気が上がる。ギアチェンジした部分が確実にあった」と振り返った。

苦しかった後半の試合の流れは、選手交代から鮮やかに切り替わった。そして、67分、ついに歓喜の瞬間が生まれた。自陣FKのロングフィードから生まれたこぼれ球を拾ったFW藤井が右サイドを前進してクロス。こぼれ球を拾った下口が左から折り返すと、藤井が左足のボレーシュートを豪快にゴールへ突き刺した。

試合後のヒーローインタビューで涙を見せた藤井は「苦しい時期が続き、考えることもあった。自分の持ち味が分からなくなったり、点を取らなければと思うあまり雑になったり、判断が曖昧になったりしていた。自分を信じ続けたことがゴールにつながった」と8節ぶりの得点を喜んだ。

終盤は、86分に石川、中山、関口を同時に投入すると、下口、市原、笠原らがピッチ内で何度も声をかけて念入りに要所を確認。最後までチャンスもピンチもあるスリリングな展開だったが、1-0で勝負をモノにした。

4月末となり、ここからはゴールデンウィークの連戦となる。気温も上がることが予想される中、5月10日の第15節までは、いずれも中3日、2日の間隔で試合が続く。序盤の貯金を崩すことなく、さらに勝点を積み重ねられるか。チーム力が問われる。

(総評:平野 貴也)

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監督コメント
平日のナイトゲームでしたが11,000人以上のサポーターの方に来ていただき、札幌のサポーターの方もたくさん入ってくれて、大宮のサポーターにはしっかり笑って帰ってもらえるので、ホッとしています。

ゲームの方は、おそらくクオリティの一番高いチームと対戦するにあたって、我々は我々の持っているものでしっかり戦っていくということで意思統一して入りました。前半はトランジションも含めてかなり制圧していたのですが、相手にダメージを与えているかというと、25分ぐらいから少しずつリスクを取れるようになって入って行けたのですが、ゲーム全般的に相手コートでやっているイメージはあったのですが、ダメージを与え切ることができないと流れが反転するかなと思っていたので、ハーフタイムは逆にソリッドさというか細かいところを修正してソリッドにして出していく、どう攻めるかというよりもそっちの方を修正しました。

ゲーム全体としては、最初は少しボールを動かされたのですが、その時間に落ちついて対応できたということが、ゲームの中で一つ大きかったかなと思います。その中で、結果的には少し我々に運があったかなととらえています。いいシュートでしたが、そこを踏まえて相手にも最後にチャンスが来ましたし、我々ももう1点というところで刺し切れない部分もありましたし、そういう意味では少し運が味方してくれたのかなと思っています。

ただ、本当にこの勝点3は次のアウェイで勝利して初めて輝くものなので、今選手たちにも言ってきましたが、まず休んで、すぐ切り替えて、連戦なので次に向かって行かねばというところで意思統一しました。

同時に、途中から出た選手の強度がすばらしくて、向こうも攻勢に出てくる中で(和田)拓也とか、トヨ(豊川)を中心にゲームを完全に押し返していったような形になったので、いつも言っているのですがスタメンとかレギュラーとかそういう枠ではなくて、やはり全体で勝ち取った勝点3だと思っていますので、このペースをシーズンずっと続けていきたいと思っています。
選手コメント
内容的には前半から押し込んでいる中でなかなか点が取れなくて、後半は少し押し込まれる時間帯が続いたんですけど、しっかりチームとして粘って仕留められたのはチームとしての強さが出た試合だったかなと思います。

個人的にはスタメンで出ていない期間はやっぱりいろいろ悔しい思いもありましたし、自分自身悩みもしたんですけど、ピッチに立ったらやることはチームのために戦うこととか犠牲心を持ってプレーすることなので、しっかり今日もチームのために走ろうという思いでピッチに立ちました。

得点シーンは、最初にクロスを上げたところでうまく自分が合わせられれば良かったんですけど、ちょっと大きくなってしまって、ただ二次攻撃でしっかりクロスに入っていけたところがゴールにつながったと思いますし、やっぱりあのように二次攻撃、三次攻撃できるというのが今の大宮の強さだと思います。結果として僕が点を取りましたけど、自分たちらしい人数をかけた攻撃だったかなと思います。

応援してくださるサポーターとか期待してくださっている周りの方になかなかをゴール届けられないというのは、僕自身すごく悔しい思いだったりとか、序盤あれだけ点を取って注目度が上がった中でプレッシャーというのは正直少し感じていたりしたので、今日点が取れてそういった面でホッとしました。

連戦が続くので、この勝利を価値あるものにするには次の試合でも勝たなきゃいけないと思うので、またチーム一丸となって全員で戦って勝利をつかみ取れればなと思います。
ルヴァンカップでチームの結果も個人のパフォーマンスもすごく悔しい思いをした中で今日チャンスをもらえて、本当にすごく高いモチベーションで「やってやるぞ」という感じで入りました。

自分の足を止めないところとか走るところとかは出せたのかなと思いますけど、もっともっと攻撃のクオリティのところは上げていきたいですし、そしたら自分からチャンスも作れると思うので、そこは改善したいなと思います。

ボールも自分も前に行かせられるのは自分の良さだと思うので、そこは意識してゲームに入りました。ただ立ち上がりは、相手も下がってるのが見えたのでやめてしまう場面もありましたし、すごく緊張感もあって、少しリスクを冒せなかったところは多分あると思うので、そこは改善したいなと思います。

後半はすごく苦しかったですし、ちょっと耐えないといけない時間帯が続きましたけど、でも本当にみんなでコミュニケーションを取れていたし、「ここでやらやられないぞ」という中の雰囲気作りはできていたのかなと思います。

個人的には練習からいろいろなポジションをやっていて、そこのポジションでこういうプレーをしないと、というのに引っ張られてしまっていたんですけど、結局はどこのポジションでも自分の良さを出すだけですし、そこを求められてるからという話を、若さん(若宮直道コーチ)がルヴァンカップが終わったあとにしてくれたので、それで自分の中でもかなりすっきりしました。それで今回チャンスをもらえたので、そこは意識していました。

大宮でのスタートラインに自分がやっと立てたかなと思いますし、チームのベースであるハードワークするところとかを自分も出せたと思うので、クオリティとか攻撃の部分とかでまだまだ改善しないといけないことがありますけど、チームの一番大事にしているところのスタートラインには立てたので、そこは良かったなと思います。このゲームで満足することなく、もっともっと上を目指して、チームの勝利に貢献できるように準備したいなと思います。
アシストのシーンは、押し込んでいたので後ろで構えるよりは拾えるほうが良いですし、早めにポジション取れたことと、(杉本)健勇くんが背負う形になっていたので健勇くんならボールを収めるだろうと思って、そういう予測のところで前に入れたのが良かったかなと思いました。クロスはニアに引っかかるとノーチャンスになってしまうので、そこだけは超えようと思って、ちょっと超えすぎたかなと思ったんですけど、(藤井)一志が入ってきてくれていて彼のクオリティがすばらしかったので、良かったかなと思います。

チームにエネルギーを与えるとかエネルギーを持っていくというのは自分の長所だと思うので、そこはどのポジションに入っても意識はつねにしています。前半の最後のシーンもガブ(ガブリエウ)から背後でもらえそうなところもあったので、後ろから走っていけば何かあるかなっていうのはつねに思っていましたし、結果的に合わなかったですけど、ああいうのを一つ見せるだけで相手も少し警戒してくれると思うので、そういう意味では良いアクションだったかなと思います。

トヨくん(豊川雄太)はチームにエネルギーを与えてくれていますし、ああいう一つのプレーでチームの士気が上がるので、そういった意味では自分も相手のGKまで追ったり背後を狙ったりというのはつねに意識していて、トヨくんとクオリティはまた別なんですけど、そういう姿勢を出すというのが僕たちの役目だと思っています。途中から出てきた選手がそうやってやってくれるというのは、チームとして積み上がっていることだと思うので、すごくありがたいと思います。

(長澤)徹さんも言ってますけど、チームとして出ている人だけじゃなくて出ていない人もそうですし、スタッフもそうですし、このクラブで作り上げているものが今のサッカーだと思うので、強度では絶対譲らないですし、それは連戦だろうと関係ないですし、まだまだスキはありますけどそういった意味では体現できているのかなと思っています。

今日も多くのサポーターの方が入ってくれていて、気持ちが上がってしまって気持ちを抑えるのが大変なくらいすごいなと感じますし、僕たちはそういう方たちに勝点3を渡して笑顔で帰ってもらうというのが、いつも言ってますけど自分は義務だと思っているので、そのために走るしアライブするし体も張りますし、いかなる時にもそこの大事さというのは忘れてはいけないと思っています。

自分のためにやるより、誰かのためにとかサポーターのためにというほうが力が湧くので、本当に僕たちにとっては力になっていますし、それはチームとして共通なので、ゴール裏に攻めている時はいけるぞというのは全員が思っていると思います。サポーター側に攻めるときはエキサイトしますし、足を運んでくれていると思うと不思議な力があって、それは言葉で言うのは難しいですけど、本当にいけるなという感じになります。セットプレーとかキツいときもそうですけど、それはすごくあるので、ボルテージがかなり上がっていると思いますし、すごくうれしいので、今後もスタジアムに来てほしいです。
フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

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