現在、クラブ公式YouTubeチャンネルで配信中のオフの1日密着企画が好評の杉本健勇選手。次は、Jリーグ通算400試合出場達成記念の特別企画として、「杉本健勇 選手 3Dフィギュア」の発売に向けて準備中です。今回は、この特別なフィギュアの制作における“ウラ話”を、エル・ゴラッソ番記者の田中直希記者がレポート。販売の詳細は追ってお知らせしますので、ぜひ楽しみにお待ちください!
本人も驚嘆するほどのクオリティ
RB大宮アルディージャを前線でけん引する杉本健勇の、クラブ公式グッズがこのたび発売される。それは、これまでの商品とは一風変わった“激似3Dフィギュア”だ。
「フィギュア」と聞いてイメージされるような、デフォルメされたイラスト調ではない。制作用に杉本の写真を専用の機械でさまざまな角度から撮影し、それが忠実に再現されている。髪の毛から指の先まで。手にしたファン・サポーターの方には一生モノになりそうな精巧具合だ。
【3D画像制作用の撮影の様子】
【撮影した写真をパソコンに取り込む様子】
【こちらが完成した実際の3D画像】
制作開始から数カ月。微調整を繰り返して、いよいよ商品化された。ゴール後に手を広げる、おなじみのパフォーマンス姿が凛々しいフィギュアに、サンプルを手にした杉本自身も「すごいクオリティですよね」と驚くほどだ。
「等身大もあったらおもろいかも」と本人は笑ったが、今回は手のひらサイズの小さなもの(10cm)から、ある程度大きいもの(23cm)まで、3サイズで展開される。
「オリジナルタオルなどはありましたが、こうしたフィギュアを作ったのは初めて。クオリティも高いので、いつも応援していただいているファン・サポーターの方、みんなに買ってほしいですね。買ってくれなかったらもう口を聞きませんよ(笑)」
杉本もそうおすすめする出来映えである。
「アイツはすごかった」。盟友とまさかの再会
実は制作過程の途中で、“偶然の再会”があった。今回の企画を手がける会社に、杉本と関係の深い友人が従事していたのだ。
「まさかアイツの会社とは……」
「アイツ」とは、藤山宗徳さん(32歳/体重96kg/オイッス株式会社)。セレッソ大阪アカデミー時代、苦楽をともにしたチームメートである。二人は「1年に1回くらいは」会っていたそうで、どんな仕事をしているかは知っていた。再会のきっかけは、クラブと制作会社との打ち合わせの中で、「そういえば、一緒にサッカーをやっていた社員がいる」という話が出たこと。それにより、双方が知ることになったという。
【当時の試合記録(杉本選手がMVPに輝いた2009年の日本クラブユースサッカー選手権の決勝)】
思わぬ再会に驚いたという杉本は、「アイツ、ホンマにすごかったんですよ」と、寮でともに過ごしていた高校時代のエピソードを述懐していた。
「めっちゃ走れるんです。走り込みのときに決められたタイムがあったんですけど、とてもキツくて。でも、アイツだけその時間内に入るんです。すごかった…」
その強い気持ちを今はグッズ制作に向ける藤山さんと、プロサッカー選手として輝く杉本。二人はフィギュアのあとに発売予定のオリジナルグッズの制作をすでにスタートさせているという。“共作”のグッズには、藤山さんも熱い思いを込める。
「健勇は『感謝』を大事にする人間です。僕も、今までお世話になってきたサッカーに恩返しをするために、Jリーグを盛り上げたいと思っているので、それを一緒にかなえられたらいいなと思っています。今回のフィギュアも細かいところまで再現されています。ファン・サポーターの方も実物を見れば喜ぶのではないでしょうか」
今回のフィギュア、そして今後のグッズ展開にも注目だ。
田中 直希(たなか なおき)
2009年からサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の記者として活動。首都圏を中心に各クラブの番記者を歴任し、2025年からはRB大宮アルディージャの担当を務める。著書に『ネルシーニョ すべては勝利のために』、『Jクラブ強化論』など。