明治安田J2リーグ 第32節
2025.10.4 [SAT] 15:00 ユアスタ

仙台

  • 55' 郷家 友太
1 - 2
0 前半 1
1 後半 1

大宮

  • 38' カプリーニ
  • 81' 福井 啓太
試合経過
監督コメント
監督 宮沢悠生
仙台は、森山(佳郎)監督がすばらしい組織を作られている印象があります。戦術的なことはなかなか言えないのですが、まずは相手がどうプレーするかというよりは、自分たちがどうプレーするかというところにフォーカスして準備をしています。仙台の特徴をいくつか抑えながら、磐田戦で出た課題を突き詰めなければいけない部分があるので、そこを改善して、仙台戦に向けてファン・サポーターの方々にまたワクワクしてもらえるようなサッカーをしたいと思っています。

ファン・サポーターに見せたいのは、やはり自分たちがミスを怖れずに勇気を持ってプレーすること。またミスがあったときに、どういう振る舞いをしてサッカーをしていくのかということ。そこは最低限、ファン・サポーターの方々に伝わるようなプレーを見せたいと思っています。もちろんプロの世界なので勝点3は絶対に求められるところだと思いますが、選手たちにはボールを狩りに行く、目の前の相手を狩りに行く、勝点3を狩りに行く。それで、行けるところまで行く。だから、私は選手たちにはJ1昇格という言葉はまったく使っていません。目の前の仙台戦を、今言ったような振る舞いや姿勢で挑んで、ファン・サポーターの方々にワクワクしていただきたいと思っています。
選手コメント
監督が代わっても練習の変化はそれほどないですし、宮さん(宮沢監督)がある程度今までの流れを汲みながらやってくれているので、すごく大きな違いがあるわけではないです。普通のこと、サッカー選手としての常識みたいなものを求められるというかそれが当たり前というスタンスで、別にこれは自分たちのチームが特別ではなくどこのチームもそうなので、そういった一般常識のようなところをうまく選手たちが擦り合わせていければと思います。新たな戦術を宮さんが持ってきたというわけではなくて、今は「普通」を確認している段階かなと思うので、そんなに難しいことを言ってるわけではないと思います。宮さんはすごく誠実ですし、熱量もありますし、言いたいことはシンプルにはっきり言ってくれる印象です。一生懸命やってくれている宮さんに対して自分がたちが死ぬ気でコミットすることだけを考えていますし、まだ一週間ですが、自分やトミ(富山貴光)とかが周囲にもうまく伝えていければ、広げていければと思っています。

失点はもちろんしたくないですが、今は前から行くというところものすごくやっていて、ほかのことを選手が考える必要があるのかと言われたら、今そこに合わせていくほうが大事かなと思うので、攻守のバランスとかに関してはそんなに考えていないです。

仙台戦は、もう自分たちは勝つしかないですし、今は相手がどうという形でもなくなっているので、自分たちがやりたいことをやって勝つのが一番かなと思います。前節の磐田戦で勝ったか負けたかで今週の空気も全然違っていたでしょうし、今は本当に勝つというのが一番かなと思います。
前節の磐田戦は、前半の立ち上がりに2失点して苦しいゲームだったのですが、逆転できてよかったですしホッとしています。前半の終わりのいい時間に1点返せたので、「まだ全然ある」とハーフタイムにみんなで話をしていました。後半の立ち上がりにすぐ決めることができたので、チームが勢いに乗って勝ち切ることができたのかなと思います。アシストの場面は、前半にアルトゥール(シルバ)からのパスで裏に抜け出したシーンもありましたし、あの背後のスペースは狙っていました。相手の選手にイエローカードも出ていたので、そこで自分がどんどん仕掛けていこうと考えていて、実際に結構行けた印象もありましたしよかったと思います。

次も6ポイントゲームで、磐田戦もそうでしたし次の仙台戦もそうですが、本当にここからの7試合は非常に大事な試合が本当に続くので、もう一つも落とせませんし、一つひとつのプレーをすごく大切にして、そしてダイナミックにプレーしていきたいと思います。

先週は監督交代から準備期間が2日間しかなかったですが、今週は4日間でチームを作れるので、チームとしてやりたいことや監督のやりたいことをまずはしっかり聞いてそれに順応していくことと、その中で自分の良さを出すことを意識しながらやっているので、今週の試合ではそういった部分が出せればと思います。

仙台との前回対戦はスタメンで出たのですが、ボールを動かすのがうまいチームで、マッチアップした選手も足が速かった印象があります。この試合もサイドがすごく重要になってくると思うので、そこで自分が止めてまた前に出て行っていって、チャンスがあればどんどんゴールに絡んでいきたいです。昇格に向けてもう後がないですし、一つひとつ勝ちを重ねてやっていくことでが昇格につながると思います。
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 堀田 大暉
DF 25 真瀬 拓海
DF 44 井上 詩音
DF 5 菅田 真啓
DF 3 奥山 政幸
46*'
MF 6 松井 蓮之
46*'
MF 10 鎌田 大夢
MF 32 山内 日向汰
46*'
MF 14 相良 竜之介
90+2'
FW 11 郷家 友太
FW 99 宮崎 鴻
70'

控えメンバー

GK 21 梅田 陸空
DF 2 髙田 椋汰
70'
DF 19 マテウス モラエス
DF 39 石尾 陸登
46*'
MF 8 武田 英寿
46*'
MF 17 工藤 蒼生
FW 9 エロン
FW 47 荒木 駿太
46*'
FW 48 中田 有祐
90+2'

監督

森山 佳郎

スターティングメンバー

76'
61'
86'

控えメンバー

76'
61'
76'
86'
86'

監督

宮沢 悠生
試合詳細
11 シュート 11
10 GK 4
8 CK 4
13 直接FK 15
2 間接FK 1
0 PK 1
試合データ

主審

大橋 侑祐

副審

塚越 由貴

副審

緒方 孝浩

第4の審判員

酒井 達矢

入場者数

16,607人

天候

曇、弱風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

23.1℃/62%

HIGHLIGHT

福井のプロ初得点で上位対決に勝利
明治安田J2第32節は、仙台とのアウェイゲーム。15時開始だが、風があり、肌寒いほどに涼しく、曇り空からは、時折小さな雨粒が落ちてきた。選手はプレーしやすい環境でキックオフを迎えた。相手は、2つ上の4位につけており、J1昇格を争うライバルだ。シーズン終盤の上位直接対決は、意味合いが大きい。何としても勝点3を持ち帰りたい一戦だ。

試合が始まると、序盤から、前に向かって行く姿勢を明確に示した。前線のオリオラ・サンデーをスペースに走らせる、あるいは1列後ろの豊川をターゲットにする方法で、積極的に縦パスを狙った。守備でも、サイドバックが高い位置まで出てサイドへのパスをけん制するなど、果敢にプレッシャーをかけた。

守備のスライドがうまく機能せず押し込まれる時間もあったが、30分を過ぎてからは守備のスライドが機能。相手の前進を食い止め、高い位置でボールを奪える場面も出てきた。34分、ハイプレスを仕掛け、相手が蹴ったミドルパスを小島がカット。こぼれ球を豊川がつなぎ、サンデーが強烈なシュートを放ったが、相手GKに弾かれた。

ゴールネットを揺らしたのは、38分。左から小島、泉、豊川とつないで中央へ送ると、サンデーのポストプレーからパスを受けたカプリーニが泉にボールを預けると、相手の背後へ抜け出てスルーパスをもらい、左足でファーサイドにシュートを流し込んで先制点を奪った。

40分には、鋭いミドルシュートを打たれたが、GK笠原が枠の外へ弾き飛ばして難を逃れた。メンバーの入れ替わりがある中で、最終ラインはまだ安定感があるとは言えないが、笠原は「全部を完璧にはできない。監督が代わり、新しいこともやっている。イレギュラーが起きるのは想定内。その時間をいかに短くできるかが課題だけど、若い選手も堂々とプレーしている。伸び伸びとプレーしてもらって、穴埋めは自分ができればいい」と頼もしかった。

1点リードで迎えた後半もフォアチェックが利いた。51分、右サイドでアルトゥール・シルバがバックパスを誘発すると、プレスをかけたカプリーニがファウルを受けてPKを獲得。自ら蹴ったが、正面やや右へのシュートはコースが甘く、相手GKに阻まれた。緊迫感のある試合の流れを大きく変えるワンプレーになった。54分、スルーパスに抜け出した相手のシュートはGK笠原が1対1で止めたが、こぼれ球を押し込まれ、あっという間に同点にされた。

67分、左サイドでカウンターを仕掛けると、仙台のDF井上がファウル。2度目の警告で退場となり、数的優位に立つと一気に優勢となった。そして、81分、カプリーニが蹴った左CKはこぼれ球になり、中央右寄りの位置から小島が左足ボレーシュート。逆サイドのエンドラインを割るかと思われたが、相手の足が止まる中、杉本が拾ってバックパス。「健勇のところで(相手が)止まっていた。サポートに入ったら、全然来なかった。啓太の動きが一番目に入った」とフリーでボールを受けた和田が左からクロス。逆サイドから走り込んだ福井が頭で合わせ、貴重な勝ち越しゴールを決めた。

プロ初得点を決めた大卒ルーキーは「ニアに誰も走っていなかったから走った。今まで、サッカーをやっていて一番嬉しかった。自分が思っていた感情が全部出た。チームの力になりたいとずっと思っていた。やっと結果で勝利に貢献できてうれしい」と喜んだ。終盤は、仙台の猛攻にさらされたが、GK笠原を中心にゴールを守り抜き、2-1で勝利を収めた。

昇格を目指し続ける上では、非常に大きな勝点3となった。次節は、宮沢監督就任後初のホームゲームで、藤枝と対戦する。カプリーニは累積警告で出場停止となるが、監督交代後2連勝の勢いを継続させ、さらなる勝利で順位を押し上げたい。

(総評:平野 貴也)

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監督コメント
本当にすばらしい相手に対して、選手たちが勇気を持って戦ってくれました。本当に感謝しています。勝点3を狩り切ることができました。本当にそれがうれしいです。

前半の最初は少し相手に押し込まれる場面もありましたが、やはり後ろが若い選手が多いということで、もちろん経験値は私も含めて不足しているのですが、ただ、やることが明確になっているので、選手たちがやることをきっちりとやるということで試合に入っていって、それが前半の途中からうまくできるようになってきたのではないのかと思います。何か戦術的なことを変えたということではなく、メンタル的にできたというその成功体験からうまくいったのではないかと思っています。

今日も約2,000人ぐらいの方が来てくださったということで、本当にうれしく思います。そういうサポーターたちに見せたい姿勢というのを今のチームには伝えているので、そういう姿勢をホームでもアウェイでも出し続けれるような雰囲気であったりとかゲームプランを、選手と一緒に90分間、ピッチの上に置いていきたいと思います。
選手コメント
ここ最近失点が多かったので、本当に無失点というところにこだわってやっていこうと、後ろの選手だけでなくチーム全体でも話していました。まずは入りを絶対集中してやっていこうという中で、前半はいい入りができて1-0で折り返せたことはすごくチームとしてプラスになったと思います。ただ後半少し相手の勢いに飲まれてしまって、追いつかれてしまいましたが、そのあと勝ち越すことができてチームのミスを取り返せたというのは、本当にチーム全体でつかんだ勝利だと思います。

決勝点のシーンは、サイドで拓くん(和田拓也)がボールを持ったときに、自分がニアに走り込んだら何か起きるかなと思って走り込んだところに良いボールを出してくれて、少しかもしれないですけど触ることができて、プロ初ゴールが取れました。今まで思っていたことが爆発したような、今まで感じたことがないような喜びを味わえたので、今後ももっともっと勝利で分かち合いたいです。

個人的には守備のところで競り合いの強い相手に対してもっともっと自分のところで競り勝たないと、チームを勢いづけられないかなと思います。今日がJリーグデビューから3試合目でしたけど、1試合ずつではありますが自分の強みというところは少しずつ出せているのかなと思います。本当に今はチャンスですし、シーズン序盤からしたら考えられない立ち位置にいると思いますし、チャンスをつかむのは自分次第だと思いますし、そこは本当にチャレンジして、とにかくプレーを楽しんで勝利に貢献したいと思います。

遠いところまで足を運んでくれたサポーターの皆さんの応援が本当に自分たちの力になっているので、サポーターの皆さんと一緒に一戦一戦勝ち続けていきたいと思います。2連勝できたことは本当に大きいですけど、やはり次が本当に何より大事だと思いますし、ホームに戻って試合ができるので、何が何でも勝ちにいきたいと思います。
今やろうとしていることは内容的にもはっきりしていますし、自分たちの順位を考えても、宮さん(宮沢悠生)の考え方でも、とにかく勝ちにいくというのは間違いないので、自分の役割としてはプレスととにかくゴールの近くでプレーしようということは考えて試合に入りました。

決勝点のシーンは、(杉本)健勇がボールを持ったところでも相手が止まっていましたし、サポートに入ったら僕のところにも来なくて、ゴール前の(福井)啓太の動きが一番目に入ったのでそのあたりかなという感じでボールを入れました。

監督が代わった中でメンタリティのところはみんな本当によくやっているなと思いますし、一個も落とせないこの難しい状況で前向きに勝点を取りにいく、勝利するという同じ方向を今みんなが向けているので、今日勝てたのもみんなの力かなと思いますし、いい流れで来ているかなと思います。
今日は自分たちがしっかりと試合展開をコントロールできましたし、自分たちがやりたいことをしっかりとできた試合なのかなと思います。90分間をとおしてやり切ることができましたし、いい試合運びができたのではないかなと思います。

先制点については、(オリオラ)サンデーといいコンビネーションができて、自分がそのままゴール前に走り続けてボールを受けてという流れでしたが、自分たちらしいゴールができたなと思います。

PKやFKが決まらなかったシーンもありましたけど、サッカーなのでそういうことも起きると思いますし、その中でも自分たちのやり方を変えないというのが大事になってくると思います。PKを外したからといってそこで下を向くわけではなく、やはりつねに前に行くというメンタリティが大事なのかなと思います。

追いつかれたあとに勝ち越せたというところのメンタリティも、前節の磐田戦で自分たちが苦しい展開から逆転勝利したことで、それぞれの自信をさらに高いところに持っていくことができたためだと思います。しっかりと自分たちがやりたいこと、やれることを徹底してやったことで、自分たちの意識がどんどん高まったおかげなのかなと思います。

次節は累積警告で出られないのですが、その中でもしっかりと自分のやれることを日々の練習から徹底してやることと、仲間が試合に出るのでしっかりとみんなをサポートしたいと思います。その次の試合では、精いっぱい努力して、アシストやゴールで結果を出して、チームがより良いところに行けるように、またチームのためにやりたいと思います。
フォトギャラリー

(写真:早草 紀子)

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