明治安田J2リーグ 第16節
2025.5.17 [SAT] 14:00 藤枝サ

藤枝

0 - 1
0 前半 0
0 後半 1

大宮

  • 75' ファビアン ゴンザレス
試合経過
監督コメント
千葉戦と仙台戦は別のフェーズのゲームだったので、完全に切り離して入っています。逆に持っていったら危ないかなと思っていたので、強度はどちらかが上回ってしまうとどちらかが下になってしまうので、仙台戦に関してはゲーム自体を切り離してやりました。

藤枝戦に向けては、自分たちのことをまずしっかりやろうというところで、ゲームのテンポだけ再現しているだけで、まだ相手の細かいことは何も伝えずに自分たちのことに集中してやっています。積み上げている部分の確認とやらなければいけないことはあるのですが、連戦中は少し詰め込みすぎたので今週は解放しています。自分たちに目を向けるような形でやっているので、ここから相手に向けて入っていくので、じっくりやっていこうと思います。

藤枝は全部紙一重の勝負をしているので、少しタイミングが変わればという感じだと向こうも考えていると思います。我々もどちらかというとギリギリできているので、すごく激闘になるのかなと予想しています。

リーグ戦の1/3が終わると戦い方が決まるので、下位なら下位の戦い方、中位なら中位の戦い方なのですが、上位の戦い方をしっかり意識しなければいけないと思います。すごく難しい戦い方になるので、結構繊細にやっていかなければいけないと思っています。受けて立つと全部食われてしまうので、どう襲いかかっていくかということがポイントになると思います。

今の時点での順位とかは、たぶんどこのチームもあまり考えてないと思います。基本的にラストなので、ラスト5試合で首位が見えているか首位にいるのかはわからないですが、そこが一番のポイントですし、今の時点でのアップダウンで一喜一憂していたら波に飲まれてしまうので、基本的にはまだいろいろなことあると思うのですが、やはりラスト5試合に入っていくときにそのポジションにいるのか、見えるのか、ということは言い聞かせているので、そこは冷静にやっていこうと思っています。
選手コメント
連戦が終わりましたが、総合的に見るとプラスな出来だと思います。難しいシチュエーションは多々あった中で、自分たちが痛手を食らったいわき戦もそうですが、あそこで負けてみんなでしっかり勉強できたことが大事なポイントの1つですし、そのあとの難しい試合も乗り越えて元々いた2位に戻ることができて、自分たちが掲げている目標に一歩でも近づけたのかなと思います。

いわき戦は、何かが悪いとかではなく全体として良くなかったと思いますし、いわきがすごくいいサッカーをしたというのもあります。ただ、いい試合を連続してやっていたのに対して1試合負けたことで「このやり方が間違っているのか」というように持っていかないことがすごく大事ですし、今までやってきたものを信じ続けることと、間違っていないということをみんなにも伝えました。とらえ方はそれぞれかもしれないですが、信じてやり続けるということがすごく大事なので、しっかり乗り越えて日々のトレーニングができているのかなと思っています。

上位を相手に連勝できたことはうれしいですが、いわき戦の振り返りと同じように負けたから悪いとか勝ったからいいとかではなくて、やはり勝ったからこそもっともっと詰めるべき点はいっぱいあると思いますし、そこで満足せずにより自分たちがもっとできるという幅が広がったのではないかと思っています。

予測なども含めてトレーニングで出るものが試合に出るので、しっかりといいトレーニングができていて、なおかつしっかりカバーが入ることや声掛けもそうですが、お互いがいいコミュニケーションを取れているからこそ自分の能力を出せているのかなと思っています。

ここまでは良い出来と言えると思います。ここまでを振り返ると、勉強になった試合もあれば自分たちの自信をより感じられた試合もあります。ただ、まだ15試合ですしまだまだ試合があるので、継続ではなくてより高みを目指すチームからするともっともっとできることがあると思いますし、今はそこに向けて準備しています。
後半から試合に出場することもありますが、ピッチに入ってやらなければいけないことはたくさんあると思います。もちろん指示があって、それがうまくいくときもうまくいかないときがあると思うのですが、やることがいっぱいある中で自分ができることやもっとやらなければいけないところをしっかりと探して、次の試合に向けてまた準備していければと思います。

ストライカーなので得点がほしいのはもちろんですが、一番大事なのはチームが勝つことなので、そこに向けて自分のやるべきことをやっていければと思います。得点に関しては自分たちの練習を見てもらえればわかると思いますが、こういった練習をしていればFWだけではなくてDFの選手でも点を取ることが可能だと思っています。その中でも自分が試合に出たら、チームのためにできることをしっかり探して、自分がやれることをやっているつもりです。

他のFWの選手たちはみんな特長を持っていますし、自分にとっては彼らを観て学ぶことができるということが、本当にありがたいです。 自分とは違った特長を持っている選手たちなので、彼らを観ながら成長することであったり、吸収できるものを吸収して、将来の自分のキャリアの中で生かしていきたいと思っています。もちろん自分ができるプレーでチームに貢献したいという思いもありますが、そういったところで自分も学べるところは学んでいきたいです。
メンバー

スターティングメンバー

GK 41 北村 海 チディ
DF 22 久富 良輔
84'
DF 5 楠本 卓海
DF 4 中川 創
MF 17 岡澤 昂星
MF 6 世瀬 啓人
46*'
MF 7 松木 駿之介
MF 19 シマブク カズヨシ
FW 11 アンデルソン
62'
FW 9 千葉 寛汰
84'
FW 29 ディアマンカ センゴール
73'

控えメンバー

GK 1 六反 勇治
DF 3 鈴木 翔太
62'
DF 16 森 侑里
DF 25 中村 涼
MF 8 浅倉 廉
46*'
MF 13 大曽根 広汰
84'
MF 23 梶川 諒太
73'
MF 50 金子 翔太
FW 14 中川 風希
84'

監督

須藤 大輔

スターティングメンバー

81'
71'
46*'
89'

控えメンバー

81'
89'
71'

監督

長澤 徹
試合詳細
4 シュート 7
12 GK 6
6 CK 7
11 直接FK 17
2 間接FK 1
0 PK 0
試合データ

主審

上原 直人

副審

竹田 明弘

副審

西水流 優一

第4の審判員

安川 公規

入場者数

3,303人

天候

雨、中風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

23.2℃/90%

HIGHLIGHT

強固な守備と高い集中力で3連勝を飾る
明治安田J2第16節は、2年ぶりの対戦となる藤枝とのアウェイゲームだ。

首位の千葉、2位の仙台に連勝してJ1自動昇格枠内の2位に順位を戻した大宮だが、選手たちの表情や緊張感は変わらない。経験豊富な富山は「1位、2位に勝ったからといって、やることは同じ。藤枝戦に向けて準備するだけ。1日1日の練習で気の抜けたプレーをすれば絶対にメンバーに入れません」と語り、先頭に立ってチームメートの士気を高めていた。

長澤監督が先発に選んだ11人はGK笠原、最終ラインはガブリエウ、市原、下口。右に関口、左に泉。ピッチ中央に谷内田と小島が並び、前線はカプリーニ、豊川、杉本の3人。前節・仙台戦からのメンバー変更は1人。今季初得点を決めたファビアン・ゴンザレスに代わり、杉本が先発のピッチに立った。

大粒の雨が叩きつけ、強い風が吹き、どんよりした天候の中で照明も灯った一戦は藤枝のキックオフでスタートした。開始早々、相手CKからアンデルソンにヘディングシュートを許したが、これはゴールの右に外れる。直後、大宮はカプリーニのCKをガブリエウが折り返し、泉が頭で繋ぐが、豊川はわずかに届かず、ネットを揺らすことはできなかった。

20分過ぎ、しっかりパスをつないでくる藤枝にボールを持たれ、押し込まれる展開となる。ショートCK、カウンター、アーリークロスから、いずれもディアマンカにゴールを脅かされた。32分には早めのクロスを松木に頭で叩かれたが、これは笠原がしっかりキャッチして難を逃れた。

すると、流れが大宮に傾く。二度の決定機は、ともに谷内田のセットプレーから。FKに合わせた杉本のヘディングシュートはわずかに外れ、枠を捉えた直接FKは相手GKに弾かれた。

その後も何度か攻め込まれるが、そこに立ちはだかったのがガブリエウと笠原だ。どの試合でもお馴染みの光景だが、この2人がゴール前の最後の局面で身体を張り、相手を食い止め、鋭いシュートを弾き返す。試合後、笠原は「前半は向かい風の中で、全員でしっかりと耐えられたことがよかった」と、謙虚に試合を振り返っている。 

一進一退の前半は両チームとも無得点。勝負の行方は後半に託された。なおハーフタイム、長澤監督は豊川に代えてゴンザレスを投入した。

ともにゴールを目指す後半、試合は激しさを増す。時折り雨風が強くなる荒れた天候の中、随所で体を張った攻防が繰り広げられた。59分には、泉の突破を阻んだ松木が2枚目のイエローカードで退場し、大宮は残り30分以上を1人多い状況で戦うことになった。

攻勢に出た大宮は、60分過ぎに立て続けにチャンスをつかむ。小島、杉本、カプリーニがパスをつなぎ、オーバーラップした下口がCKを獲得する。泉がカットインからゴールに迫り、カプリーニのヘディングシュートは、わずかにゴールの上に外れた。

71分にはカプリーニに代えて藤井を起用。ゴンザレス、杉本、藤井の3人がゴールへの圧力を強める。すると4分後、相手ゴール前でセカンドボールをつなぎ、左右に散らしながら続けた分厚い攻撃が実を結ぶ。左サイドからの下口のクロスを、ニアサイドでマーカーの前に入ったゴンザレスが頭で叩く。パワフルな一撃が待望の先制点となった。

79分にも、右サイドのポケットに走り込んだ藤井からの折り返しを、ゴール前に走り込んだ泉が右足でとらえる決定機があったが、これは相手GKとクロスバーに阻まれた。リードを奪った大宮は、数的優位を生かしながら賢く守り、無理には前へ出て行かない。時には関口、泉の両サイドも最終ラインまで下がり、堅いブロックを築いて藤枝の攻撃を跳ね返す。谷内田に代わって中盤に入った和田は、鋭い出足でピンチの芽を摘み、落ち着いたボールコントロールで試合の主導権を譲り渡さなかった。

アディショナルタイムは4分。果敢にドリブルを仕掛けてくる浅倉に攻め込まれたが、自陣ゴール前での集中力は途切れず、すばやい寄せと身を挺したブロックでピンチを凌ぐ。終了間際、関口の高速クロスに飛び込んだ藤井のシュートはわずかに左に外れたが、スコアは変わらず。降りやまない雨の中、3連勝を告げるホイッスルが鳴り響いた。

試合後、長澤監督は「勝利に向かって団結する集中力は素晴らしかった。ただ、続けられるかどうかは別の問題。一番は大宮に帰って競争することだと思うので、しっかり練習したいと思います」と、手応えを語りながらも気持ちを引き締めた。また、2試合連続ゴールを決めたゴンザレスは「チーム全体の守備能力が高くなっていて失点しない。それによって前線の自分は、よりやらなきゃいけないという気持ちになる」と、自分のゴールについて語るよりも、2試合連続でクリーンシートを達成した守備陣の頑張りを称えていた。

(総評:粕川 哲男)

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監督コメント
強い雨と風の中での試合だったのですが、800人以上の方が応援に駆けつけてくれて、笑って帰ってもらえるのでホッとしています。いつも力になっています。ありがとうございました。

少し特殊な環境下のゲームで始まったのですが、環境は何もコントロールできないので、いつもどおり自分たちのやれることをしっかりやっていこうということで、おそらくこういう天候だと体の接点というかデュエルの場面がかなり多くなるので、そこがおそらく起点になり場面を動かすことになるというのは、今週まで藤枝のすばらしい出足のゲームがずっと続いていたので、こういう環境ではないとしても準備していたのですが、余計にそこが浮き彫りになってきたゲームでした。

前半はやり合うような形になったのですが、我々の選手はよく足を動かしたと思います。変にスライディングするわけでも足を出してしまうわけでもなく、本当にギリギリまで足を動かすというのは普段からかなり徹底してやっていますので、そこのぶんでちょっとずつ先手を取れてきたのは日頃の彼らのトレーニングの賜物かなと思って観ていました。前半は風もあって少し押し込まれたのですがそれでも押し返せてはいたので、後半は前に起点を作るためにファビアン(ゴンザレス)を入れて、少し収まりがつけばおそらく推進力が出るなというところでゲームを進めていこうと思っていました。

相手がちょっと不運な形で1人退場してしまったのですが、逆に難しくなるサッカーの局面で、相手のやることが統一されてしまうので結構こじ開けるのは困難だなと思ったのですが、最終的には冷静にシステムを押し込んだ中で、ペナルティエリアの中は基本的に今シーズンずっと足が動いてるので、止まらずに対角のクロスからよくねじ込んだと思います。

欲を言えば、次のポスト当たったチャンスをしっかり仕留めていかないと、ゲーム自体は何が起こるか分からないし、最後はオールオアナッシングでどのチームも来るので、そこは反省すべき点かなということと、最後のファイナルタッチのところをもう少し冷静にいけるはずなので、そこはトレーニングで準備していきたいと思います。

ともあれ連戦がずっと続いて、括りとしては次は天皇杯になるので、ここまでしっかりやるように選手たちには伝えていました。いいゲームをしたあとのアウェイゲームというのは課題として持ち込んでいた中で、このゲームに関してはよくクリアしたと思います。ただ、課題はいくらでも出てくるので、またしっかり課題設定して、選手とともにしっかりクリアして、前進していきたいと思います。
選手コメント
自分の得点シーンは、左からのコンビネーションで味方がうまくつないで、それを(下口)稚葉がいいクロスを上げてくれて、自分がDFの前に出ていい形でヘディングで決めることができました。

試合目から風や雨もあって難しいシチュエーションになることは予想していましたし、その中でもチームがしっかり耐えることができたのは、チームがちゃんと準備してこの試合に臨んだからだと思います。後半からの出場でしたが、監督からは、自分ができることを精一杯やるように、全てを出し切ってほしいと言われてピッチに入りました。

前節に続いて点を取ることができましたが、自分のポジションはFWなので、FWは点を取ると乗るというかフィーリングがどんどん良くなるというのは事実としてあるので、そこがうまく循環しているのかなと思います。

今日も無失点で勝利することができましたが、自分たちの守備の能力がかなり高くなっていることは間違いないですし、やはり失点しないということが前線に自分からするともっともっとやらなければいけないという気持ちになって、プラスαのエネルギーになります。ピンチがあっても失点しない、チャンスがあったときには仕留め切るということが、チームとしてできていると思います。
アシストの場面は、いつもどおりの形で入っていけて、相手が1人少ないというのは頭に入っていました。ターンできたことがよかったのと、あとはラッソ(ファビアン・ゴンザレス)がいるのでぶつけるというよりフワッとしたボールの方が彼が絶対生きるので、そこを引き出してあげられたのはよかったですし、あとはもうラッソが叩き込んでくれたのでそのパワーに感謝したいです。

相手が10人になってチャンスもあったのですがなかなかゴールが取れなかったので、ちょっと嫌な空気というか、このままゼロでいくのは絶対今日はダメだと思っていました。どこかで1点と思っていた中でのあの時間で1つ取ることができて、カプ(カプリーニ)の惜しいシュートだったりとかそういった場面がずっと続いてたのですが、みんなで焦れることなくやれたというのはすごくよかったと思います。

もちろん自分たちのチャンスもありますが、相手のチャンスをゼロにすることはなかなか難しいので、そういったときに自分たちで崩れずに最後に面作ったり体を寄せたりとか、そういったことはもうずっとやっているのでみんなで慌てることなく対応できたと思います。それがあっての後半だと思うので、やっぱりゼロでしっかり時間を進めていくことというのはすごく重要なことで、そこに関してはいつもどおりプレーできたかなと思います。

これを続けなければダメですし、鹿島は7連勝してJ1のトップにいますがそういう領域にいかなければいけないですし、今の順位に満足するのではなく目の前の勝利に対して貪欲に続けていくことに尽きると思います。3連勝か4連勝と関係なく、ひたすら勝ちに貪欲に、そこにフォーカスして今年はやろうと決めてるので、もちろん内容も大事ですしスタイルとかもありますが、J1に行くということがすべてでそのために犠牲心を持ってやるだけです。
悪天候だったので、セーフティーにプレーしてボールに集中しました。少し雨が舞っているような感じで向かい風だったので難しいピッチコンディションだったのですが、前半をしっかり全員でゼロに抑えてハーフタイムを迎えられたことがよかったと思います。

後ろから勢いを持って入ってくる相手の選手を、今日は(泉)柊椰が対応することが多かったのですが、柊椰もしっかり最後までついてきて体を当てたりとかをやってくれたと思います。 こちらとしてはすごく助かるというか、しっかりやってくれてありがたいですし、ああいうところでちょっとサボったり、パッと抜けて先に走られたりとか、そういう1つのシーンでやはり失点につながるので、集中力高く全員で前半を乗り切れたことがよかったです。

後半になれば風向きが追い風というのもありましたし、勢いを持って自分たちのパワーを出せるような環境だったと思います。あとは、柊椰が前半にカードをもらっていた相手選手のところにしっかり仕掛けていってもう1枚を誘発したことも、ゲームとしてはすごく大きいポイントだったと思います。

こういう勝ちを取ったあとのゲームがやはり大事だと思いますし、 前の2試合で千葉と仙台に勝ったのも、やはり今日の勝ちですごく意味のあるものになったと思うので、今日の勝利を意味あるものにするために、次はホームでやれるのでしっかり勝てるように準備して戦えたらと思います。
フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

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